ブログやメルマガの返信でよくいただく質問に、
「損切りと利益確定の場所がわからない」というのがあります。
「実践されているトレードロジック通りにやられるのがいいですよ」とお答えするのですが、
そういう回答を期待されてるのじゃないことは、僕にもわかります。
というわけで、
損切りポイントと利益確定ポイントの決め方の基本的な部分を解説していきます。
トレードのやり方は色んな手法があるので、こちらで解説する内容は僕個人の認識です。
色んな人が色んなことを言っているのがFXや投資の常。
どの部分を採用していくかは、自己責任の自己実践。
なので、
自分が得たトレードロジックを自分で検証して実践していくと。
そういった中での基本的な認識を記載していきます。
損切りと利確ラインの基本的な考え方
損切りラインと利益確定ラインの設定方法の基本的な考え方は、
以下のパターンのどれかに該当していくと思います。
- 直近の高値・安値に置く
- 節目の価格
- 固定PIPS(資金のパーセンテージ)
- 時間で決済(オーバーナイトしない為にも)
- トレーディングストップ(リミットの場合)
損切り(ストップ)の場合は、
目印となるラインより数PIPS外側に離れて設定することがあります。
余裕を持たせてストップを設定することで、
損切りされた直後に価格が反転していくことを防げる場合もあるからです。
(ストップかかった場合は、当然ながらその分損失も大きくなりますが)
それぞれを簡単に解説します。
注意点:トレードロジックありきの考え方
※基本的にトレードロジック(ルール)ありきの、損切りライン及び利確ラインの設定となります。
裁量判断比重がとても高いトレード等で、
「上がりそうだからもうちょい持つ」みたいな考え方は当記事では除外して考えます。
直近の高値・安値に置く
チャートの直近の高値・安値を価格が抜けた場合は、
トレンド継続、もしくはトレンド転換を意味する可能性があります。
その為、損切りも利益確定も直近の高値・安値に置くことが多いです。
直近の高値・安値はチャートテクニカルとしても意識されやすいポイントになります。
抜ければ走るし、サポートとなって反転すれば戻しやすくなります。
一旦抜けてもヒゲになって戻すと、
抜けれなかった反対側に強く価格が伸びる傾向もあります。
以下の部分は高値安値にストップ及びリミットを置く際の注意点となります。
- 意識されている(されるであろう)高値安値に置く
- 執行時間軸チャートの高値安値と、長期足チャートの高値安値を共に確認する
- (抜けた後は)ロウソク足の場合は実体抜けかどうかも判断ポイント
何度も価格が意識している高値安値は、再び価格が意識されやすい。
長期足の高値安値の方が、短期足チャートのそれよりも基本的に重要視される。
(長期足の価格の方が、よりたくさんのお金が投下されているから)
→ストップ及びリミットにタッチした後のトレードプランに影響する。
上記はダウントレンド中に売りを狙ったトレード例で、
包み足で陰線出たのを見て売りエントリーしたのが赤丸箇所。
その際の損切ストップ位置は、直近高値となった赤線位置となります。
直近高値の赤線位置を、逆行して上昇して抜けて行ったら
ダウントレンド崩壊の根拠で損切りとなります。
節目となる価格
節目となる価格帯(例えばドル円:100円等)いわゆるチャートポイントや、
史上最高値もしくは史上最安値は市場参加者から大きく意識されます。
同じく、
前日高値及び安値、先週の高値安値等も意識されるポイントになります。
そういった節目となる意識されるであろう価格帯に
ストップ及びリミットを設定することもあります。
ロウソク足チャートの場合は、1本のロウソク足でその期間の高値安値を判断できます。
(週足や日足等のヒゲの先端等で)
固定PIPS(資金のパーセンテージ)
トレードロジック(ルール)によっては、
固定PIPSで利益確定や損切りをしていこう、とする場合もあります。
特に利益確定(リミット)は固定PIPSで勝ち逃げする場合が見られます。
また、
口座証拠金の設定パーセンテージに含み損が達したら損切りしよう、という場合もあります。
1トレードで証拠金の2%から5%を損切りの目安とする場合が見られます。
時間で決済(オーバーナイトしない為にも)
FXは時間帯によって市場参加者が多い時間と少ない時間が明確に分かれます。
この時間帯は、相場のボラティリティに大きく影響します。
この為、
時間の区切り等で決済していく場合もあります。
例としては、
ニューヨークタイムのロンドンフィックス(深夜0時もしくは1時)前に決済して手仕舞いにする、等です。
また、
「オーバーナイト」と呼ばれるポジションを翌日に持ち越すことを嫌うデイトレーダーも多く、
その日のポジションはその日のうちに決済してしまう場合もあります。
これは、翌日になると相場の流れが変わったりすることが多いからです。
週明けの月曜になると、窓開け(GAP)したりもしますし。
トレーリングストップ(リミットの場合)
利益確定の場合に、含み益が伸びて行ったら
ストップポイントをどんどん上げていくトレーリングストップを用いられることもあります。
買いで含み益が伸びていった場合としたら、
設定しておいたストップポイントを、更に上の直近の安値にあげていく方法、となります。
売りの場合は買いの逆ですね。
含み損が出ている時に損切りにかかるのを嫌がって、
損切りストップを更に下に下げていくのは、コツコツドカンの第一歩で危険です。
含み損の時に買い増していく(売り増しも)場合もありますが、
それは資金管理が計画的にできている場合の戦略としてはあります。
(ドルコスト平均法と呼ばれています。もしくはナンピン。)
損切り(ストップ)のライン設定基本
損切り(ストップ)のライン設定の基本は、根拠を持って設定するということです。
- その価格を反対に抜けたら、トレンド転換するから損切りポイントにする。
- その価格を反対に抜けたら、エントリーした根拠が喪失するので損切りする。
- 資金管理の部分から、その含み損以上の損失になると立ち直りが厳しいので損切りポイントにする。
こういった何らかの損切りポイントとする根拠があることが重要です。
チャートテクニカルの点から考えると、
実践しているトレードロジックに従った高値安値の外側に、
損切ストップを置くのが最もわかりやすいです。
高値安値のラインを一回抜けたけど、
結局戻してロウソク足のヒゲだけ抜けた状態になるのか、
ロウソク足の実体で明確に抜けていくのかによってもその後の相場状況が変わってきます。
(ヒゲになって戻すと、逆方向に強くなりやすい)
利益確定(リミット)のライン設定基本
利益確定(リミット)ラインの設定は、悩ましいところです。
損切りと逆方向の意識されるであろう高値安値ラインをターゲットにするか、
トレンドに従ってトレーリングストップで利大を目指していくか。
もしくは勝ち逃げを意識して固定PIPSで指値しておくか。
トレーダーのスタイルによって変わってきます。
損小利大のトレードを意識しつつ、
チャートの意識されるであろう高値安値を意識しながら、
きちんと勝ち逃げできるトレードスタイルの中で決めていきます。
自分のトレードと生活スタイルにあわせた、
無理ないターゲットポイントの決め方をしていきます。
隣の芝生は青く見えるように人間はつくられている
ポジションを利益確定後、もっと価格が伸びてしまうことは多々あります。
そういった時に、
「クソーー!!利確が早かったかぁああ!!」と悔しくなります。
損切りでも無い勝ちトレードでも悔しくなるのです。
このように人間は、「隣の芝生が青く見える」ように作られています。
そう思って淡々と自分のトレードスタイルでやり続けていきましょう。
損切り(ストップ)と利益確定(リミット)まとめ
高値安値や節目となるチャートポイント等、相場分析上のテクニカルは重要です。
そういった部分を当然に理解して意識しながらも、
トレーダー個人の事情も無理ない形で考えながらストップとリミットの設定をしていきます。
トレード中にチャートを見ていられるトレーダーもいれば、
お仕事等がありチャートを見ていられないトレーダーもおられます。
指値・逆指値・OCO注文等を駆使しながら、
自分のライフスタイルにあわせた設定方法を採用していきましょう。
コメント
これ、ほんと有料級記事。
つまらん商材買うよりも、この記事100回見た方が役に立つ。
すごい良心的なブログだわ。
ゆたかさん、コメントありがとうございます!
引き続きお役にたてるように、微力でマイペースながら頑張ります!