隣の芝生は青く見える意味 ドル円相場分析2017年11月16日解説動画

とにかくトレーダーは元来、チャートを見続けるとトレードしたくなります。
人間(トレーダー)は本来、そういう風につくられているようです。
(稀に本物の修行僧みたいな性格の人もいるけども)

知識や経験、確固たるトレードスキルがまだ固まっていない初心者トレーダーだと、
余計にトレードするポイントが絞れなくて、不用意なトレードになりがちです。

それでなんだかんだで負けトレードも敗因わからなくて、
ムキになって損失を取り戻そうと無理にトレードしてしまい、
最終的に大きな損切りして途方に暮れてしまうと…

これは初心者トレーダーでなくても、熟練のトレーダーでもやってしまうことがありますし、
僕自身も短期足でのトレードをしている時には、これに近い状況になることもしばしばあります。

こういう風にポジションを不用意に持っちゃうのは、
人間本来の性質上つくられているものと、理論上証明もされていたりします。

「隣の芝生は青く見える」なんて諺もありますが、
そんな感じで自分以外の誰かが相場で勝ってるのを見過ごせない性質が元々あるわけです。

隣の芝生は青く見える意味
FXでも株式投資でもバイナリーオプションでも、はたまたパチンコや競馬でも、
お金をやり取りする事柄にはメンタル的な影響が膨大に降り注ぎます。

デイトレードは、チャートが数字そのもので刻々と動いていくので、
実際にポジションをエントリーするとアドレナリンが少なからず出ると思います。
(稀に修行僧みたいなスゴイメンタルの人もいるにはいますが…)

自分がトレードで利益がでたら、「もっと利益がほしい」
自分がトレードで損切りしたら、「早く取り返したい」

FXでは常に世界中の誰かがトレードで利益をだしています。
そのことを無意識に「隣の芝生が青くみえる」ようになってて、
値動きするチャートを見ていたら、トレードしないと損という感覚になるわけです。

そしてポジポジ病になっていくという…

この精神的な構造は、理論で証明されています。

  • プロスペクト理論
  • 承認欲求

参照記事:FXにおけるメンタル管理とトレードルールを守る【超重要】

トレード中の自分の精神状態がどんな状態にあるかを、
その意味と理論を知って原因を理解することで、
より行動(トレード)を適切に制御する要素としていくことができます。

僕はそうでした。

隣の芝生は青く見えることはFXでも…

「隣の芝生は青く見える」という諺は、FXトレードでも言えると思います。

実際にトレードで利益があがっていくと、もっともっと稼ぎたい気持ちが出て当然です。

より大きなロットでトレードして利益をだしているトレーダーもいますし、
自分がポジションを持っていない今も、
トレードして利益を出しているトレーダーがいるわけです。

隣の芝生は青く見える
隣の芝生は青く見えるように、トレードでも「もっともっとの欲求」がでるのが自然です。

なんですが、
FXは勝つトレーダーがいれば負けるトレーダーもいるゼロサムゲームでもあります。

勝って莫益を出しているトレーダーの成果ばかりに目がいき、
その陰で、無謀なトレードで大きく負けて損失を出しているトレーダーがいることも忘れてはなりません。

どうしても人間の感覚的なものでは、
負けて損失だすことよりも、勝って利益がでる期待値に興味がいっちゃうようです。

そんな感覚に負けてポジポジ病になりそうだと思ったら、
本来人間がそういう利益にばかり目が行く特性があることを思い出し、
トレードルールを破ってリスキーなポジションを持とうとしてないかを、
再確認していくべきです。

ポジポジ病はプロスペクト理論と承認欲求によってつくられる

昔からある人間心理を表す諺(ことわざ)などは、見事にFXトレードにも当てはまることが多いです。
今回取り上げた「隣の芝生は青く見える」もそうですし。

FXトレードで利益を残せるトレードルールを採用しつつ、
できる限り感情コントロールして適切にトレードしていくべきです。

人間本来の感情そのままにトレードすると、ポジポジ病になりやすいと言えます。

これは理論上証明されてるものです。

  • プロスペクト理論
  • 利益は早く確保したくなり、損失の確定はなるべく先延ばしにしたい。
    (損大利小で、損小利大のトレードと逆になる。コツコツドカーンで利益残りにくい)

  • 承認欲求
  • 自分を第三者に認めて欲しい欲求。
    相場に自分のトレードを認めて欲しくなり、どんどんトレードしていく。
    第三者よりも自分がトレードで利益をだしたくて、どんどんトレードしてしまう。

こういった部分をそのまま放出していると、ポジポジ病になりやすいわけです。

人間の行動理論を知って理性で制御する

FXは、人間本来の感情をガンガンだしてそのまま無計画にトレードしてると、
どこかのタイミングで感情に負けてハイリスクなトレードをしてしまう恐れがあります。

これはベテラントレーダーでも可能性がありますし、
まだ知識と経験、スキルがこれからな初心者トレーダーであればなおさらだと思います。

伝説の相場師と呼ばれたジェシーリバモアでさえ、
感情を管理する為に情報を遮断したり、
トレードに疲れたらある程度の休暇をとって相場から離れたりしたそうです。

参照:ジェシーリバモア伝記本読んだ感想
(このジェシーリバモアの本は、メチャおすすめです)

また、株式投資で巨万の富を築いたJCOM男ことB・N・F(ビー・エヌ・エフ)氏ですら、
「トレードで大きく負けたら、次の日旅行とか行く気失くすから、旅行も行かない」
という発言をされています。

これは裏を返すと、「大きく負けたらそれだけメンタルダメージを受ける」ということで。

あれだけ巨万の富をデイトレードで得て、
性格的にもマシーンのように感情をコントロールできそうなB・N・F氏でもそんな発言があるわけです。

BNFジェイコム男
こちらは2007年時点で185億円の資産を構築されたジェイコム男ことB・N・F氏。
テレビでも特集されて顔出しでインタビュー等を受けておられました。

ジェイコム株大量誤発注事件で、個人が相場で稼いだ利益としては最高額ではあったが、「いつもと変わらず冷静だった」と述べている。(wikipediaより

こんな凄過ぎる人でも、トレードにはメンタル部分には影響があることを節々で認めておられます。

我々のような個人トレーダーは、
FXトレードにおいて感情に従ってトレードすると、
どこかで大きく失敗する可能性があることを認識し、
その感情は理論で形成されているという理由・原因を理解しておくことで、
できる限りトレードに対して理性を持って感情を制御して、
適切な選択をしていくことが大切だと言えます。