FXは24時間取引がされている外国為替マーケットです。
でもだからといって、
24時間延々と大きな取引が活発にされ続けているわけでも有りません。
トレーダーも自身のトレード手法にあわせて効率よくトレードする為に
為替市場の取引が活発な時間帯を選びトレードしています。
世界中の取引相場及び時間帯にそれぞれクセがあるので、
トレードにうまく活用していけるように理解していきます。
世界の為替市場取引時間
為替市場の取引時間は相場のボラティリティに大きな影響をもたらします。
トレーダーに大きな影響があります。
市場参加者の多い時間帯はボラティリティも大きくなりやすく、
反対に市場参加者の少ない時間帯は、ボラティリティが大きくなりにくい傾向があります。
値動きが少ないとエントリーしても利益を取りにくいので、
各通貨ペアに影響をもたらす市場時間を認識していきます。
(為替市場は固有の取引所があるわけでないので、都市名で呼ばれます)
また、
為替市場の取引所が固有に存在しないので、市場時間も大まかな判別となります。
各国間で時差があることと、
夏時間採用国等で時期により時間帯がずれる部分等を御理解下さい。
4月頃から10月頃までが以下記述している時間帯(夏時間)で、
11月頃から翌年3月頃までは1時間程度前後します。(冬時間)
以下は為替相場の時間帯呼び名(夏時間での表示)です。
- オセアニア市場(日本時間朝5時くらいより15時くらいまで)
- アジア・東京市場(日本時間7時から18時まで)
- ロンドン、ヨーロッパ、欧州市場(日本時間15時頃より翌3時頃まで)
- NY(ニューヨーク)市場(日本時間20時頃より翌7時頃まで)
上記は夏時間での時間表記となります。
冬時間の時期は、上記の時間よりも1時間ずれることになります。
以下、それぞれを解説していきます。
※夏時間と冬時間の適用
夏時間が適用される期間は、以下になります。
- 米国の夏時間:3月第二日曜日より11月第一日曜日
- 欧州の夏時間:3月最終日曜日より10月最終日曜日
- オセアニアの夏時間:10月第一日曜日より4月第一日曜日
※オセアニアは南半球の為、上記期間は冬時間となります。1時間遅くなります。
上記以外の夏時間以外が、冬時間の適用期間となります。
オセアニア市場(日本時間朝5時くらいより15時くらいまで)
オセアニア市場は、ニュージーランドのウェリントンと
オーストラリアのシドニー市場がオープンした時間より、
オーストラリアが閉まる15時くらいまでの時間帯をさします。
日本時間では、
ウェリントンが開く朝の4:00頃から
オーストラリアが閉まる15:00頃までの時間帯となります。
冬時間だと、1時間前倒しになります。
市場参加者も少なく、基本的には流動性が低い市場。
前日のニューヨーク市場と材料が重なる所もありますが、
相場に影響を与える材料(ニュース)がなければ値動きが出にくい時間帯と言えます。
逆に流動性が低いことで少しの材料で相場が乱高下してしまう場合もあり、
市場開始前の前日ニューヨーク市場の動向はチェックしておくべき。
また、
週またぎ月曜朝の市場開始では「窓開け」からの「窓埋め」がしばしば起こるので、
しっかりとリスクヘッジしていきたいところです。
アジア・東京市場(日本時間7時から18時まで)
日本時間9時から日本市場がスタートし、
10時から香港・シンガポール市場が開きます。
主に日本人トレーダーが活躍する市場時間で、日本の株式市場も開いている時間です。
(日経平均株価の変動は、円相場に影響を与えます。)
一方的なトレンド相場というよりも、逆張りのレンジ相場になる傾向が多く、
上がるのはジリジリと、下がるのはストーンといきやすい時間帯です。
値動き的にはそこまで激しい状況でない場合が多く、
ドル円クロス円などの短期トレード、スキャルピングに適した時間帯と言えるかもしれません。
9:55に仲値が発表
日本の金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレート「仲値」が9:55に発表になります。
仲値公示の9時55までの1時間くらいは、
金融機関によるカバー取引が起こる可能性がある為、
ドル円及びクロス円の値動きが一方向になる場合が多いです。
ロンドン・ヨーロッパ欧州市場(日本時間15時頃より翌3時頃まで)
欧州市場と呼ばれている市場時間です。流動性も多いです。
この時間帯よりトレンドが出やすい傾向が強くなってきます。
ポンド円やユーロドルなどの欧州系通貨が特に動きやすい傾向になります。
早出の欧州トレーダーは15時前くらいから参入することも多く、
それくらいの時間からトレンドが出る場合もあります。
東京時間のトレンドとまるっきり反対の値動きとなる場合もあり、
注意が必要な時間帯切り替わりとなります。
欧州市場の夏時間、冬時間
夏時間だと、16時より株式市場が開いて欧州市場の本格開始となり、
冬時間だと、17時より株式市場が開いて欧州市場の本格開始となります。
欧州市場の終了も、夏時間と冬時間で1時間ずれます。
(夏時間で翌2時、冬時間で翌3時終了となります)
欧州株式市場が開くと、相場の流れが一変する場合が多々あります。
トレードしていくのに注意が必要なタイミングとなります。
ニューヨーク市場(日本時間20時頃より翌6時頃まで)
日本時間20時頃から22時頃よりニューヨーク市場が開き、
ロンドン市場と被っている時間「22時から翌2時」が、
一番為替相場が活発な取引が行われる時間帯である傾向が強いです。
トレンドも出やすく順張りがおすすめの時間帯です。
ロンドン市場で出たトレンドが急に反転する場合もあります。
経済指標の発表等もこの時間帯に多いので相場の急変に注意します。
ニューヨーク市場の夏時間、冬時間
夏時間だと、20時よりニューヨーク市場の開始となり、
21時台より経済指標発表が多く、22時30分より株式市場が開きます。
翌6時に終了となります。
冬時間だと、21時よりニューヨーク市場の開始となり、
22時台から経済指標発表が多く、23時分より株式市場が開きます。
翌7時に終了となります。
深夜のロンドンフィックスに注意
日本の夏時間であれば24:00がロンドンフィックス(London Fix)の時間になります。
冬時間の場合は25:00にずれます。
ロンドンフィックスは、欧州市場の終値が出る時間を指します。
London Fixing(ロンドンフィキシング)と言われたりもします。
日本に例えると、朝9時55分の「仲値決定時間」の欧州市場版です。
欧州タイムの終値が確定する時間なので、
その前後で大口のポジションが決済される傾向がみられて、
その日のトレンド状況及び価格が変動しやすい時間帯となり、注意が必要です。
NYオプションカット
NYオプションカットの時間帯も注意が必要です。
冬時間で日本時間深夜24時、夏時間で23時です。
NYオプションカットはカットオフタイムとも呼ばれ、
証券会社や金融機関などが貿易企業に対して通貨オプションの権利行使を行う締め切り時間です。
(NYタイムの仲値的な位置づけのものです)
NYオプションカット時間を通過するとオプションの影響が無くなるため、
当日高値安値を更新する等の動きが起きやすくなるとされています。
デイトレードに適した時間帯は?
FXトレードをする時の手法は様々なので、
それぞれのトレード手法にあわせた時間帯を選択します。
1回のトレードで10-60ピプス程度を狙うデイトレードの場合だと、
欧州勢の早出時間15時頃から翌2時頃までの時間帯でエントリーポイントを狙うのが定番です。
欧州時間やニューヨーク時間はトレンドがでやすいので、
それを利用して利幅を獲得するのが多くの手法です。
時間帯ごとの値動きのクセを理解しつつトレード手法にあわせていきます。
また、以下の時間帯がボラティリティが出やすい時間フレームです。
- 東京時間:9:00-11:30
- 東京時間:12:30-14:30
- 欧州時間(夏)15:00-18:00
- 欧州時間(冬)16:00-19:00
- ニューヨーク(夏)21:00-24:00
- ニューヨーク(冬)22:00-25:00
- 注意:ロンドンフィックス(夏時間24時、冬時間25時)は、相場の流れが変わることが多いです。
日経平均株価が動いている時間帯。前場。
(前場が9時から11時30分まで、後場が12時30分から15時まで)
株式市場のランチライム休憩時間(11:30から12:30)には同意薄の場合多し。
東京時間の後半(日経平均株価の後場)
欧州時間は、東京時間と相場の流れが変わって動くことが多いです。
(大口投資家・投機筋がポジションを取っていく為)
特に東京時間のトレンドとまるっきり変わっていくことがあるので、
時間帯切り替わりには注意が必要です。
指標発表等が多いニューヨーク時間は、取引が比較的活発な時間帯となります。
(特にNYオープン時間には大口投資家・投機筋がポジションを取っていく為、ボラティリティが期待できます。)
これらの時間帯は、
それぞれの相場時間でのトレンドが形成されやすい傾向があります。
直近相場での高値及び安値更新をして新値をつけやすい時間帯と言えます。
また逆に、
為替相場への市場参加者が少なくなったボラティリティの少ない時間帯は、
直近相場での高値及び安値更新をしにくく、
レンジ相場になりやすい傾向があります。
(市場参加者少ないので、新たに大きな買い売り注文をしていく筋が少ない為)
時間帯の初期に形成されたトレンドは、
時間帯切り替わりまで継続する傾向がみられることもあります。
相場時間の切り替わりは、
それまでのトレンドの流れが変わることが多いので注意していきます。
(特に東京時間から欧州時間への切り替わり、ロンドンフィックスは注意が必要です)
デイトレード等で1時間足以下の短期足でトレードを実践していく際には、
上記の市場時間枠内でトレードを完結させていくのも有効です。
市場がわりで短期のトレンド転換する前に決済していくのが、
タイミング的に無難な場合はけっこう多いです。
欧州とNYオープン時間、及び重要経済指標発表時にボラがでやすい
2022年状況だと、欧州タイムとNYタイムのオープン時間に大口が市場に参加してきやすいです。
ようはボラがでやすいと。
オープン時間にボラがでてできたトレンドに、
その市場時間内で伸びていく印象です。
また、
重要経済指標発表時にできた方向は、その流れに伸びていく場合も多いです。
(米国雇用統計、FOMCなど。近年はだいぶ経済指標の反応小さくなってますが。)
スキャルピングに適した時間帯は?
数ピプスを狙っていくスキャルピング手法も、
ボラティリティが大きい時間帯でトレンドが出てれば勝ちやすいです。
市場参加者が少なくなり、テクニカルが効きにくい値動きになる時間帯は
なるべくトレードを避けるのが基本的には賢明です。
具体的には市場の終わり頃で薄商いになった時間帯等などです。
また一気に大きく値動きする経済指標の発表時にも注意が必要です。
スキャルピングで数ピプス狙うとしても、
ギャンブル的なハイリスクなエントリーにならないように厳選してトレードします。
早朝や重要経済指標時のスプレッド開きに注意
早朝はFX業者のスプレッドが大幅に開いている時間帯があります。
こういう時間に間違ってエントリーすると、「いきなり-10pips」になったりするので注意が必要です。
また、重要経済指標発表時間の前後はスプレッドが開きます。
その場合も注意です。
FX口座業者の利用時間
多くの日本国内FX口座会社は月曜7時から利用開始になる場合が多いです。
取引終了の多くは土曜日朝7時前です。
一部のFX業者では月曜6時からトレードできるところもあります。
必要に応じて使い分けていきましょう。
MT4での4時間足の切り替わり時間
Meta trader4(MT4)で、4時間足のロウソク足確定時間は基本的に以下となります。
(あくまで多くのMT4の場合となります。例外もあります。)
-
以下、夏時間の場合です。
- AM6:00
- AM10:00
- PM2:00
- PM6:00
- PM10:00
- AM2:00
※冬時間の場合はそれぞれ1時間後ろにズレます。
(MT4の仕様により違いがある場合があります。)
以下、FXTFは公式サイトに記載がありました。
(基本的にはチャートを提供している各FX業者のマニュアルで調べていきます。)
4時間足確定後にトレード判断してくる大口もいるので、注意しておくべき時間となります。
(別記事で詳しくまとめました。)
MT4表示時間と日本時間の時差
MT4を提供している各FXブローカーの採用している時間軸から時差を計算します。
XMのMT4サーバーの時間は冬時間GMT+2であり、
日本時間はGMT+9のため、MT4/MT5の表示時間に、
冬時間:7時間
夏時間:6時間
を足した時間が日本時間となります。
XM以外のFXブローカーの場合、それぞれGMT時間を調べて算出します。
(多くの場合が、MT4サーバーの時間は冬時間GMT+2となっています。)
コメント
ナオトさんこんにちは。
この記事はトレードにとても役立ちますね。
ブックマークしていつもトレードする時開いて参考にさせてもらっています。
時間帯によって値動きのクセあるのが把握できるので助かってます!
今後も期待していますね。
ユメさん、コメントありがとうございます!
デイトレードする場合は、時間帯でボラティリティ変わるんで重要ですよね!
ブログ記事が役立っているようで僕も嬉しいです!
今後とも宜しくお願い致します!
ブックマークしました。
ありがとうございます!
( ^∀^)
ロンドンオープン前後、NYオープン前後は、ボラティリティが出やすい。
大口が資金を入れてくる為。
また、
ロンドンオープンとNYオープンは相場の方向が逆に動きやすい傾向がある。
ロンドンオープンの方が、長期足のトレンド方向に追随する流れがわかりやすく出やすい傾向。
(NYオープンは、その日のそれまでの流れから反転方向を狙うトレーダーも多い)
可能であれば、ロンドンオープン・NYオープンの時間はチャートを見ていきたいところ。
(ボラティリティが期待できる時間なので)
また、
そのあたりのボラがある時間帯にできた高値安値は重要視されやすい。
(そこを抜けると価格が伸びやすい。)
トレード勝ちやすいポイントは…
・明確なトレンドが出ている相場状況でのトレンドフォロー
・明らかにボラがある相場状況
・通貨ペアの相関性が効いてる
・明確に1つの通貨が売買されている(出来高・円が買われてドル円、ポンド円、ユーロ円が揃って下げてる時など)
・明確にわかりやすいチャートパターンが出た後
こういう部分を考えると、
やはり市場参加者が多い時間帯に「ボラティリティ」がでるので、
そういった時間帯(欧州時間・NY時間の大口が入ってきやすいOP時間など)に絞ってチャート監視していくと、
より効率的にトレードしやすいと思います。
まぁ、
東京時間とかに前日までの相場状況確認して、
日足レベルでのトレードしていくのもゆったりしてアリだとは思いますが!