こちらの記事では、為替相場の時期による値動きの傾向や、
トレードにおいて予め意識しておくべきイベントの時期日時などをまとめていきます。
いわゆる「季節要因」とされるものです。
ある事柄により相場の傾向に特徴が出るとされるアノマリー等も絡めてまとめます。
為替相場が大きく変動することが予めわかっているイベント等は、
事前にチェックしてトレード準備しておくことが重要です。
経済指標のような毎日のように起きうる出来事もありますし、
年に一度、数年に一度起こるような各国の重要選挙もあります。
また、
各国の記念日による祝日や祭日、
それに伴う大口トレーダーの活動傾向を知っておくことで、
自身のトレードスケジュールも組み立てやすくなるはずです。
為替相場に影響を与える「季節要因」月イベント
- 1月
- 2月
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
お正月。
年末年始も為替相場は普通に動いていることが多い。
1月1日は殆どの国がNew Year記念日で休場となる。
「1月の円高傾向」
「1月は為替相場に大変動がを与える〇〇ショックが起こりがち」
「1月は前月12月の「リターン・リバーサル」が起こりやすい月(12月の動きが1月に逆転する傾向)」
「1月は高値安値をつけやすい」
いわゆる「ニッパチ」の2月。
為替相場も株式も動きが鈍くなりやすいとされています。
為替相場は、前月の1月の流れを引き継ぎやすい傾向。
中華圏では春節(旧正月)が2月中旬。
中国、香港等のトレーダーがポジション手仕舞いしてくる場合も。
「2月15日以降にドルが売られやすい」
毎年2月15日にアメリカ国債の利払いが行われる。
ドルで受け取った企業などが円などに交換して各国に送るので、ドルが売られやすい。
多くの日本企業の年度末決算期。円を買い戻す動きが強い。
外貨売り円買いの決算対策があり。
(円高要因となりやすい)
日本企業の多くが決済月なので、手持ちポジションの手じまいが行われやすい月。
相場の格言「節分天井彼岸底」
1月2月の上昇分が3月末に帳消しになることもあったり。
多くの日本企業の決算期はじめ。
多くの企業の決算締めの次の月で、再び円を海外に移動する動きが起こりやすく円安に動きやすい傾向。
GWの最初もあり、海外旅行需要で円安要因となりやすい傾向。
海外ではイースター休暇(4日間程度。日時は流動的。)
SELL IN MAY
(「5月に売り抜けろ」という相場の格言。5月にアメリカ株式が天井になることが多い。
基本的には株式相場で言われる。株価が下がりやすい傾向)
→日経平均225とドル円も関連して下がりやすい傾向とされている。
GW付近は取引が少なくなりやすい。
5月15日にアメリカ国債の利払いあり。(少額の為、若干のドル安傾向)
欧米企業の四半期決算
アメリカの10年金利で年間の天井や底を付けやすい時期。
ボーナス時期なので金融機関が外貨預金などの商品販売に力を入れ円安傾向。
「トレーダーの夏休み時期」で市場は閑散とする傾向があるとされる。
「サマーラリー」
7月8月9月は、米国株の上昇に伴い、ドル買いが強くドル円も上昇しやすいという傾向。
海外トレーダーの夏休み期間と言われる時期で、低ボラになりやすい時期。
(海外のトレーダーは8月第一週の雇用統計後、8月中旬頃までトレード休暇を取ることが多いとされる。)
「夏枯れ相場」とか言われることも。
いわゆる「ニッパチ」の8月。
やや円高傾向になりやすいとされる。(利金支払による円買い需要がある為)
株安と金利安になりやすい月とされる。
8月15日にアメリカ国債の利払いあり。
また、
8月は、「豪ドル安」になりやすい傾向がある。
アナリストの津田隆光氏によると、2010年から2019年の10年間では豪ドル円の8月の月足の90%が陰線。
2000年から2019年の20年間でも、豪ドル円の8月の月足の85%が陰線とのこと。
欧米企業の四半期決算
夏枯れ相場後、トレンドが発生しやすい。
日本企業の下期開始。
米国株が下がりやすく、底を打つといういわれがある。
(1829年、1987年の10月に下落している)
「10月には何か大きなことが起こる」アノマリー有り。
過去例…
世界大恐慌となった『暗黒の木曜日』が1929年10月24日。
『ブラックマンデー(暗黒の月曜日)』が1987年10月19日。
ハロウィン緩和とも呼ばれた『黒田バズーカ2』も10月。
『第4次中東戦争』(トイレットペーパー買占めが起こった)1973年10月。
世界同時株安の『アジア通貨危機』も1997年10月。
ロシアの財政危機でLTCMが破綻して2日で20円の円高になったのも1998年10月。
非常事態宣言が出されたアイスランド危機も2008年10月。
リーマンショック後に株式市場暴落し、最もドル円が下落したのも2008年10月。
欧州債務危機が2011年10月。
「11月後半から12月のNZドル上昇」傾向有り。
アメリカ感謝祭の前に相場状況調整の可能性。
11月15日にアメリカ国債の利払いあり。
秋相場は同じ方向に動きやすいという特徴があるが、その流れは12月で断ち切られる傾向有り。
欧米企業の決算期
円安傾向
クリスマス休暇
(海外のトレーダーは12月半ば以降はクリスマス開けまで休みを取ることが多い。)
欧米でのクリスマス休暇は12月25日で、翌日26日も休みにするのが多いとされています。
(※思い出したら随時追記していきます。)
その他のアノマリー
- ゴトー日
- 米大統領選挙前年の米国株(NYダウ)は上昇する割合が高い。
- 戦争が起こった際のアノマリー
- 月末日のロンドンフィキシング前にはポンド系が上昇しやすい
5と10がつく日には、実需のドル買いが強まりやすく、
東京市場開始から9:55の仲値決定時間までドル高傾向になりやすいというもの。
(参照:仲値とは? 仲値トレード手法の概要も)
大統領選への期待からか。
「遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り」
「戦争は号砲と共に買え」
また、ドルや円、金・銀などの避難通貨(世界的にみて価値が下がりにくいとされる通貨)が買われる傾向になりやすい。
(2022年現在のロシア・ウクライナ戦争時には、近年の円の弱さから円安になっていますが。)
金(GOLD)のスポット価格(仲値)が決まるロンドンフィキシング前は、特にポンドの値動きが活発になる傾向がある。
特に月末日のロンドンフィキシング前はポンドが買われる傾向あり。
(ポンド円、ポンドドルなどが上昇しやすい。)
季節要因はあくまでも参考に
為替相場に影響を与えるとされる「季節要因」は、あくまでも参考程度に思っていた方がいいです。
あまりにその固有の季節要因を意識しすぎると、
相場を見る視点が凝り固まって柔軟に対応できなくなるかもしれないからです。
(固定概念があると、ポジション塩漬けしたりしがちなので)
アノマリー的な「一応そういう話もある」くらいの意識でいいと思います。
また、アメリカ大統領選挙のような何年かに一度開催される大きなイベント等も為替相場にインパクトを与えます。
(各国の政治に大きな影響を与えるであろう選挙)
FX情報サイトやFX業者のWEBサイト等で随時ニュースが更新されているので、
毎日トレードする前にチェックしていくのを習慣づけたいところです。
コメント
2020年10月1日に東京証券取引所のシステムトラブルで終日の売買停止となりました。
また、10月2日には米国トランプ大統領が新型コロナウイルスで陽性になったとの報道で、株価も為替も下落。
まぁこれはそんなに大きな下げでもないのですが。
なにはともあれ10月に何かが起こるアノマリーは、健在かもしれないですねぇ。