FXにおいて相場にインパクトを与えることの多い「経済指標」発表時のトレードに関する考え方を解説していきます。
市場参加者の多くに注目されている重要経済指標の発表時は、
その指標結果により価格が動いていくことが多いです。
為替チャートを監視している際に、
値動きが活発になるとトレードしたい欲求に駆られるものです。
(人間の本能ってそういう風に作られてるんだと思います。)
重要経済指標の発表時には、
そういった「思わずエントリーしちゃった」からの、
「ちょっとプラスになったと思ったけど、結局損切りになった…」といった感じの、
後悔トレードをしてしまいがちな傾向がでてくるタイミングとも言えます。
重要経済指標発表時にトレードするのであれば、計画的に行うことが重要と言えるでしょう。
雇用統計等の重要経済指標は、相場のトレンドを転換させたり方向性を作ってくれるものです。
短時間で一気に大きく相場が動くこともある指標発表時には、
うまくトレードできれば短時間で大きな利益を得ることもできます。
逆に、短時間で一気に損失を出してしまうこともあります。
値動きが一気に活発になる重要経済指標発表時には、注意が必要なわけです。
※重要経済指標発表時でも、相場にあまり影響がでない場合も当然あります。
経済指標発表時のボラティリティ考え方
雇用統計やFOMCのような重要経済指標発表時には、一気に価格が動くことが殆どです。
一方向に一気に価格が動いてそのままいっちゃうこともあれば、
価格が上下して結局いってこいになる場合もあります。
この「重要経済指標発表時の値動きの考え方」としては、
経済指標結果を受けての結果により通貨ペアの売買が起こるものですが、
個人的には、指標発表によりボラティリティが一気に凝縮されていくもので、
相場の値動きは、チャートのテクニカル通りに相場が動いていくものだと考えています。
「相場はテクニカルに沿って、材料で動く」という考え方です。
(あくまで僕個人の相場観です。色んな見方があっていいと思います)
経済指標の発表は、相場が動くガソリンという考え方です。
当然、経済指標の結果次第でトレンドが上か下かを判断する、
ファンダメンタル重視的な相場観もアリだとは思います。
ただ、
我々個人トレーダーが価格値動きの方向性や反転タイミングを予見するのは難しく、
経済指標の結果から上がるか下がるかを予見するのも難しいです。
「噂で買って事実で売れ」という相場の格言もありますが、
指標発表後に動いてトレンドの方向性が明確になった後に、
ようやく「あの指標結果で価格がこっちに動いた」と判断できるものだと思います。
そんなわけで僕の場合は、
「テクニカル通りに相場は動いていく」という考え方でトレードしています。
経済指標はテクニカル通りの値動きを加速させるものと考えています。
為替相場に影響大な重要指標とは?
為替相場に大きく影響を与える経済指標は、以下のものが代表的です。
- アメリカ雇用統計
- FOMC
- 政策金利
- GDP
- 要人発言
毎月第1週の金曜日に発表される。
4月から10月の夏時間では日本時間21時30分、11月から3月では日本時間22:30に発表。
ドルを中心に為替市場に大きく影響を与える。
当然アメリカ以外の国でも雇用統計発表はあるが、米国雇用統計は為替市場へのインパクト大。
Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略で、アメリカの金融政策を決定する会合。
年に8回開催される。
金利に関する経済指標で、各国で発表されていく。
景気に関する経済指標
FRB議長発言等、あらかじめ発言発表が予告されているものもある。
経済指標の情報は、
各種FX業者の公式サイトやFX情報サイトでも日々更新されて確認できます。
→FX口座開設おすすめ会社と為替相場情報サイトまとめ
(上記の記事中ほどに該当サイトの紹介有)
毎日チャートを開くと同時に、その日の経済指標状況をチェックしていきます。
FX指標トレードのやり方
FXでの経済指標発表時のトレードは、基本的にはリスクがかなり高いものです。
指標発表により一気に値動きが起こるので、
一気に含み益になる場合もあれば、
一気に含み損が増大していく場合もあります。
また、トレードの判断も素早く実行していく必要があります。
すぐに価格が動くからです。
重要経済指標発表時のトレードは、事前にトレードシナリオ(計画)を建てた上でのぞむのが良いと思います。
以下は、よくある指標トレードのやり方例です。
- 指標発表後に、チャートの動きが落ち着いた後に入る
- 動いた方向に飛び乗り(リスク高)
- 動く方向を予想してエントリーする(リスク高)
- 上下逆指値作戦(裏技・リスク高)
- トレードしない・様子見(リスク無し)
これが一番ベターな経済指標後のトレード対応だと言われていますし、僕自身もそう感じます。
重要経済指標で価格が動いたことにより、その後のトレンド方向や相場状況がギュッと凝縮されてチャートに現れます。
チャートの値動きが落ち着き、その後向かうトレンド方向を認識できた後にトレードしていくのが固い方法だと思います。
雇用統計等の重要経済指標では、価格が一気に上下していきます。
ある程度は価格が動くことを前提に、動いた方向に飛び乗るトレードは、よくある話です。
上下に乱高下することが多いので、ダマシに乗っかって大きく損切りになるリスクもあります。
また、指標発表時にスプレッドが開く場合があるので、スプレッド負けしないように注意します。
経済指標発表前に相場分析をしておき、その後向かうであろうトレンド方向を予想してエントリーしておくパターンもあります。
ただ、相場に大きなインパクトを与える重要経済指標だと、
相場の流れ・トレンドが予期せぬ方向にガラッと変わる可能性もあるので、これまた注意が必要です。
かつてよく実践された指標トレードの裏技です。
指標発表前に価格の上下に逆指値と指値を共にセットしておきます。
(IFDOCO注文)
指標発表で上下どちらかに価格が動いてエントリーから決済に刺さります。
2019年現在は、指標発表時のスプレッド拡大が問題となります。
また、FX業者はこういったアクロバティックなやり方を嫌うので、やりすぎると口座凍結リスクがあります。
短時間で一気に価格が動く可能性のある経済指標発表時には、ポジションも手仕舞いしてトレードしないのがベターです。
リスクも無いです。
FXは証拠金を失くしたら負けになってしまうので、なるべくリスクを取らないのが重要。
ノーポジションにして、様子見がベターと言えるでしょう。
スプレッドが開く場合に注意
重要経済指標発表時には、FX業者の対応としてスプレッドが通常時より開く傾向があります。
これは一気に価格が動くことにより、
FX業者が提供している取引システムが不慮の不利益を被らない為の措置と言われています。
(前述した逆指両建て裏技等がこれに当たるとされてます)
価格が動いた後に、エントリーする前にスプレッド状況を確認する必要があります。
ポジポジ病とルール無視トレードに注意
値動きが活発だと、ポジポジ病になりやすいです。
価格の動きも急激なので、
ちょこっとトレードすればけっこう利益になることもあるので、
誘惑に負けて根拠の薄いロジック外・ルール外のエントリーをしがちです。
根拠の薄いエントリーは、想定外の方向に値動きして含み損になった際に、
メンタル的にもトレード根拠的にも損切りしにくい傾向となります。
注意しながら指標発表を見ていきましょう。
経済指標以外でも相場にインパクトを与える事象はある
為替相場の値動きは、様々な要因で動いていきます。
米国雇用統計やFOMCのような重要経済指標の発表以外でも、
為替相場が乱高下するようなインパクトを与える事象は多々あります。
例えば…
- 要人発言(アメリカ大統領などの影響力ある要人の発言)
- 戦争や国際問題の発生(世界経済、為替相場似も大きく影響します)
- 様々な時事要因(経済、為替に影響でそうな事柄は特に)
ロイターや日経オンライン等の経済情報サイトもチェックしていくことで、
為替相場に影響のあるニュースを迅速に知ることもできます。
経済指標発表トレードの考え方まとめ
僕自身は、経済指標発表時に為替相場は、
「ボラティリティがギュッと凝縮した値動きをする」ものと考えています。
(あくまで僕個人の相場観です)
なんですが、
結局指標発表の結果規模は予想できるものではないですし、
そのタイミングで、相場を動かす大口筋がどのような動きをしてくるかも事前に予測するのは困難です。
なので、できるだけリスクを避けて、
でもリスク低めでうまくトレードできそうな状況になったら、
トレードしてみるのもアリかな、という意見です。
根拠の薄いロジック・ルール無視のなりゆきトレードは、指標発表時にはかなりリスキーです。
ご自身の資金管理とメンタル管理の部分と相談して、
重要経済指標発表時のトレード対応を考えていくといいかと思います。
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