「ウォルフ波動」(wolfe waves)とは、
トレンド転換時の波形成を5波で法則化したものです。
チャート上でのトレンド転換時に表れやすいチャートパターンの形成で、
上下の波が合計5波で形成されることが多いことに注目した理論です。
トレンド反転時の、トレード判断材料として使えます。
ウォルフ波動は、S&P500トレード実践者のビル・ウォルフ(Bill Wolfe)氏とその息子ブライアン・ウォルフ(Brian Wolfe)氏が考案したもので、
物理学のニュートン第1法則「作用反作用の法則(全ての作用には反作用がある)」運動法則に基づいた理論です。
「作用反作用の法則」は、
押すと押し返され、引っ張ると引っ張り返されることを表しています。
押す力と押し返す力が等倍で働くなら、
相場の上下の波が予測できるのではないかという仮説に基づいたものです。
相場が上昇したら、上昇した分だけ下落するというイメージです。
以下のようなトレンド反転時の判断材料として使えます。
上記チャートの場合は、ウェッジともアセンディングトライアングルとも見えますが、
ようはトレンド反転していくであろう波の反転目安をつけやすい理論として捉えていける理論です。
ウォルフ波動の形と引き方
ウォルフ波動は、トレンド反転時に5波でパターンが形成されやすいという法則です。
以下、ウォルフ波動の形を図式化したものです。(画像クリックで拡大)
価格が下がってきて①の安値を作り、そこから波をつくり⑤の安値から上昇していく形です。
①の安値と④の高値をラインで結んだ先が、
⑤の安値から発生するアップトレンド転換の目標値ポイントと考えます。
以下は、逆にアップトレンドからダウントレンド転換の際の図式です。(画像クリックで拡大)
同じく、5つの波を形成後にトレンド転換していく形を表しています。
①と④で引いたラインが、トレンド転換ポイント目安となります。
ウォルフ波動は、
チャートパターンの「ウェッジ」や「トライアングル」「ペナント」出現時に形成されることが多いです。
以下、ウェッジが出現してウォルフ波動が機能したチャート画像です。(画像クリックで拡大)
(アップトレンド転換前に乱高下したところがありますが、安値更新してないので波的にはスルーします。)
安値圏でもみ合ったのちに、反転上昇している相場状況です。
こういったトレンド転換の際に、5波でパターンが形成されやすい法則がウォルフ波動です。
どのタイミングでブレイクしていくかの目安として使います。
ウォルフ波動のFXトレードでの使い方
トレンド転換時に毎回ウォルフ波動が出現するということでもないです。
あくまでもトレンド反転のパターンが出現しだした際に、
ウォルフ波動の5波を見つけて、反転トレードの判断材料として使っていきます。
(環境認識・相場分析要素として使用します。)
トレンド反転のチャートパターンと合わせて判断すると、より使いやすいです。
ウォルフ波動理論のトレード手法例
以下は、トレード手法の例。
3点目のポイントでエントリーして、抜けからの一旦の目標値をトレンドラインで判断。
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エリオット波動理論も推進波は5波という考え方です。
似ていますが、ウォルフ波動よりも広い視点での波動理論となります。
コメント
相場の天井・底で出てくるウォルフ波動は、主にチャートパターン「ウェッジ」が見えてきたときに使うのが良いかと思ってます。
ウェッジで反転パターンを取る時に、
タイミング取り方としてウォルフ波動を見ていく、という感じで。